本事業に関するご理解と円滑な事業運営へのご協力のお願い
2025年8月6日
株式会社みずむすびマネジメントみやぎ
本事業に関するご理解と円滑な事業運営へのご協力のお願い
日頃より、株式会社みずむすびマネジメントみやぎ(以下、当社)が運営権者として取り組んでおります「宮城県上工下水一体官民連携運営事業(みやぎ型管理運営方式)」(以下、本事業)に対し、宮城県民の皆様、関係者の皆様には多大なるご理解とご協力をいただき、誠にありがとうございます。本事業については、特に宮城県、当社、そして株式会社みずむすびサービスみやぎ(以下、MSM)の責任・役割分担に関して多くのご質問をいただいております。本事業の仕組み、当社およびMSM(以下、当社ら)の設立経緯、そして各者の役割と責任分担などをより正確にご理解いただくため、改めて説明します。
1. はじめに
本事業は、水道用水および工業用水の安定供給や下水の適切な処理といった公的責任を宮城県が引き続き負い、宮城県と民間企業の間で結ばれる公共施設等運営権【実施契約】で決められた範囲の中で、民間企業の持つアイディアや技術、ノウハウを最大限に活かして、宮城県における持続可能な水道経営を確立させるために導入された「官民連携事業」です。当社に施設の運営に関する権限(運営権)がありますが、事業運営のすべての権限を民間に任せる「民営化」とは根本的に異なります。宮城県は施設の所有権を持ち続け、引き続き各法令に基づく水道事業者(水道法)、工業用水道事業者(工業用水道事業法)、下水道事業者(下水道法)としての責任ある立場を維持しています。
当社は2022年4月に事業運営を開始して以来、今年度で4年目を迎えました。「地域」「信頼」「革新」の3つの経営方針(図1)のもと、宮城県と結んだ実施契約を守り、民間ならではの創意工夫で、安定的な事業運営と事業継続性の確保に貢献してきました。この3年間の具体的な業務の成果を示した【業務報告書】等は、当社や宮城県のウェブサイトにて公開しております。

図1 当社の3つの経営方針
2. 当社およびMSMの役割
<ポイント> ・当社は本事業の運営権者であり事業運営全般の責任を負う他、改築業務や経営管理業務を行っています。 ・MSMは当社から維持管理業務を受託しており、その業務水準は宮城県が当社に課している水準と同じです。
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当社らの基本的な役割分担を図2に示します。どちらも同じ株主10社が出資して設立されており、兄弟会社の関係にあります。当社は、本事業の運営権者として、事業運営全般の責任を負っています。加えて、老朽化した設備等を更新するための設計や工事(発注・施工監理・検査)を行う改築業務、維持管理業務委託契約の管理を含む本事業の業務全体に対するモニタリング(履行確認)、そして定期的な事業計画書や業務報告書の作成業務、財務経理業務、広報業務など、事業運営に関わる幅広い業務を当社は直接行っています。
一方、MSMは当社と契約上の「発注者と受注者」の関係にあり、当社と結んでいる維持管理業務委託契約(以下、委託契約)に基づいて、維持管理業務を担っています。委託契約には、日々の運転管理や設備の点検、業務報告の実施などが定められており、その業務水準は宮城県が当社に求めている水準と同じです。

図2 3者の基本的な役割と契約関係
3. 本事業の実施体制構築において2社を設立した理由
<ポイント> ・当社には実施契約上の制約があり、直接雇用を行うことは従業員の不利益を生じる可能性がありました。 ・契約上の制約に対応し、技術人材を安定的に確保することを目的として、株主10社の提案によりMSMを設立しました。
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当社の株主10社は、2021年1月に宮城県に提案書を提出し、審査の結果、同年3月に優先交渉権者に選ばれました。その後、宮城県と10社が結んだ基本協定に基づいて、本事業の「運営権者」となる特別目的会社(以下、SPC)として当社は設立されました。一方で、MSMの設立は株主10社が独自に行ったものです。3つの経営方針の1つである「地域」の考え方に基づき、図3に示したように、地域の水インフラを支える技術者を継続的に採用、育成し、その技術を受け継いでいくための基盤を実施契約上の制約に対応しつつ、より良い形で実現するためです。
当社は実施契約に示された条件を前提としたSPCですが、具体的には実施契約〔第8条〕において、本事業のみを実施するように当社の定款に定めることを求められています。定款では、事業期間中に他の事業を行うことが禁止されている他、本事業期間終了後も、後継事業を含むいかなる事業も担うことはできないとされています。そのため事実上、事業期間終了後は当社の解散が義務付けられています。
当社が本事業を運営するために従業員を雇用する場合、上記の通り会社の存続期間が限られているため、事業期間後半で採用が難しくなる可能性があります。さらに事業期間の終了後に必ず会社の清算が発生するため、従業員の雇用が不安定になる可能性が高いことが予想されます。特に200名を超える人材が必要な維持管理業務において、長期的に地域の人材の雇用を安定させ、図3のように次世代に受け継いでいくためには、事業期間終了後も存続できる、当社とは別の会社を設立することが最善であるとの結論に至り、MSMを設立しました。

図3 持続的な技術人材の確保
4. 当社およびMSMの株主構成とガバナンス
<ポイント> ・当社らは、株主から人材やノウハウの提供を受けていますが、個別の株主の意向で事業運営が左右されないようにルールを定めています。 ・本事業に関わる全ての業務において、当社を通して県の管理と監督が及ぶよう仕組みを整えています。
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当社らの各株主の出資比率(表1および表2)は役割に応じて異なります。運営権者として事業全体をまとめ、改築業務の発注などを担う当社では、官民連携事業の代表企業としての豊富な実績と、機械設備と電機設備の双方のノウハウを持つメタウォーターグループが議決権株式を51%保有する筆頭株主です。メタウォーターグループは経営管理や改築業務に関わる人材の出向や、事業運営の効率化に資する技術・ノウハウ等を当社とMSMに提供しています。
一方で、当社からの業務委託により維持管理業務を担うMSMでは、浄水場や浄化センターの維持管理の実績が豊富なヴェオリア・ジェネッツ株式会社が議決権株式の51%を持つ筆頭株主です。ヴェオリア・ジェネッツ株式会社は、維持管理業務経験やノウハウを持つ人材の出向、業務の効率化や安定化に資するデジタル技術の提供等を通じて本事業に貢献しています。
表1 株式会社みずむすびマネジメントみやぎ(当社)の株主出資構成
| 出資比率 | 議決権株式保有割合 |
メタウォーターグループ (メタウォーター(株)、メタウォーターサービス(株)) | 35% | 51% |
ヴェオリア・ジェネッツ株式会社 | 34% | 18% |
オリックス株式会社 | 15% | 15% |
株式会社日立製作所 | 8% | 8% |
株式会社日水コン | 3% | 3% |
株式会社橋本店 | 2% | 2% |
株式会社復建技術コンサルタント | 1% | 1% |
産電工業株式会社 | 1% | 1% |
東急建設株式会社 | 1% | 1% |
合計 | 100% | 100% |
表2 株式会社みずむすびサービスみやぎ(MSM)の株主出資構成
出資比率 | 議決権株式保有割合 | |
メタウォーターグループ (メタウォーター(株)、メタウォーターサービス(株)) | 34% | 33.5% |
ヴェオリア・ジェネッツ株式会社 | 35% | 51% |
オリックス株式会社 | 15% | 7.5% |
株式会社日立製作所 | 8% | 4% |
株式会社日水コン | 3% | 1.5% |
株式会社橋本店 | 2% | 1% |
株式会社復建技術コンサルタント | 1% | 0.5% |
産電工業株式会社 | 1% | 0.5% |
東急建設株式会社 | 1% | 0.5% |
合計 | 100% | 100% |
なお、当社らの株主総会や取締役会では、各株主や取締役が互いに監視・牽制することにより、個別の株主の意向で事業運営が左右されることを防ぐ、会社法に定められたルールを運用しています。例として株主総会の特別決議においては、筆頭株主の意向があっても他の株主の同意が得られない場合は否決することが可能な仕組みとなっています。特にMSMにおいては、当社の筆頭株主であるメタウォーターグループがMSMの議決権株式の33.5%を有しており、株主総会の特別決議を単独で否決できます。
加えて、委託契約では、宮城県や当社から要求や指示があった場合にはMSMがそれに従うことが定められている他、委託契約の義務に違反し、改善が継続的に行われない場合には、委託契約を解除することもできます。このような契約による制約により、宮城県の意向を事業全体に反映させる仕組みは、図4に示した通り、当社が別途発注している改築工事やその他委託業務においても同様です。本事業に関わる全ての業務において、当社を通して県の管理と監督が及ぶため、業務を受ける側の都合で事業全体が影響を受けることもありません。

図4 当社に関わる主な契約関係
5. おわりに
当社は、一部の誤った情報が拡散している状況が、事業の円滑な運営に支障をきたし、宮城県民の皆様に誤解や不安を与えることを深く憂慮しています。本事業は、あくまでも契約に基づいて宮城県と当社で責任と役割を分担する官民連携事業であり、当社らは宮城県の監督下で事業運営を行っています。水質については、法律に定められた基準よりも厳しい県の基準や管理目標値に基づいて管理しており、水道法に基づく水質検査は県が実施しています。その他の様々な要求水準についても、当社らの都合で変更することはできません。さらに、当社の収入は事業期間にわたり実施契約書で定められており、直接的にも間接的にも水道料金などを左右する権限は当社らにはありません。また、宮城県が設置する経営審査委員会において運営状況を報告しており、その内容は宮城県のホームページで公表されております。
正確な情報については、当社の公式発表または宮城県の公式情報をご確認ください。当社は透明性の高い事業運営に努め、地域社会の持続的な発展に貢献していくとともに、県民の皆様からの信頼を得るために、適切な情報発信に引き続き努めてまいります。
【本件に関するお問合せ先】
株式会社みずむすびマネジメントみやぎ 経営管理部
電話:022-208-8770
FAX:022-208-8771
e-mail:contact[@]mizumusubi.co.jp
※@に変更してください